「対話の実務事務所-事業計画素案」(発表者:小野寺)
基本情報
- 日時:2012年02月04日 10:30〜12:00
- 出席者:小野寺、石川、熊本、柴口(計4名)(敬称略)
- テーマ「対話の実務事務所-事業計画素案 〜志をもつ人の行動の促進〜」 発表者:小野寺
- 場所:仙台市民活動サポートセンター 研修室5
背景(「今年出したい答え」)
小野寺の通年テーマ「志を持つ人たちの、孤独な時間の生産性を高めるにはどうすればよいか?」へのアプローチは、次の3つである。
- ICTツールの開発
- 教材の開発
- 交流の場づくり
今回は、3に該当する打ち手として立案した、「対話の実務事務所」構想について、独自性と新規性の観点から議論した。
目的(「今日出したい答え」)
定例会の場として掲げた議論のテーマは次の通りである。
- 「対話の文化を自動的に根付かせるための戦術を考える」
- 制約条件:学生だけで閉じないこと
- 前提:完全に管理がなくなるわけではなく、ICTツールで代替するようなイメージ
内容
当日は、次の流れで発表を行った。
- 配布資料を読み合わせ、発表者が事業概要を説明(20分)
- 議論(40分)
議論は、事前に用意したフレームワークは使わず、ブレストを含めたその場での自由な話し合いとした。
1.配布資料読み合わせ
事業概要/優位性(新規性・独創性・競争力)/活動計画/市場予測/収支予測/志を説明。
2.議論
「てつがく的対話」と「イデオロギー的対話」との比較検証を切り口に、てつがく的対話の文化を根付かせる方法を考えた。
- 結論
- 完全な自動化は難しい。対話の場にエネルギーを供給し続ける主催者は不可欠
- 有能なファシリテータが対話の場を主催し続け、「型」を定着させる。それを各地へ展開する
- その他意見
- 「てつがく的対話」×「問題解決」という図式が新しい
まとめ
内容的にはそこそこの出来であったが、時間配分が偏り気味だった。
本提案は、ほとんど慈善事業の領域である。技術的なイノベーションでもない。(長く続けていけば、文化的なイノベーションにはなるかもしれないが・・・。)利益重視の事業にはならないと割り切って実行することになろう。
提案の背景(志、以下に記載)には、多少なりとも説得力があったようだ。
- 志:自然に対話が発生する社会を実現させたい
- [背景]世論では、これから先の10年で、日本には大きな価値観の転機が訪れるといわれている。
- [課題]その過渡期に生きる若者の前に待ち受ける困難
- 今、正しいことだとして教えられた価値観が、数年後自分がより成長した頃には変わってしまうという混乱
- 小学校で教わったことが、中学では通用しなくなり、中学高校で身につけた常識が、大学・就職では逆転する。そんな不安の中で、自分を見失わずに生きてゆく強さが求められる社会になるのではないか
- [打ち手]様々な価値観の間を言葉(対話)によって理性的に調整することのできるファシリテータ的な大人を増やしたい
- 若者の半歩先を照らし続けることのできる大人が全国各地に必要
- 格差社会の底辺側の地域で展開できれば、全国にも応用可能
批判の声もあるだろうが、以上のような意義を信じて進むほかない。
文責(小野寺健)