「農業におけるITシステム導入事業の構想(3回目発表)」(発表者:室伏)

基本情報

  1. 日時:2011 年 11 月 6 日 10:00〜12:00
  2. 出席者:石垣、小野寺、熊本(見学)、嶋崎(見学)、室伏(計 5 名)(敬称略)
  3. テーマ「農業におけるITシステム導入事業の構想(3回目発表)」 発表者:室伏

背景

前回までの発表で、日本の農業のあるべき形、それに近づく上で考える必要があるテーマ、テーマ内でのボトルネック、その中で扱うべき項目について、それぞれ考えてきた。
そこで本発表において、それに対してどのようなシステムを構築し導入すべきか検討する必要がある。また、それを事業として行うことを想定するために、大まかな収益予測、顧客のターゲットセグメントについて考えた。

今回の発表における目的

具体的なシステムアイデア、収益予測、顧客のターゲットセグメントについて決定すること。

内容

1、前回までの内容の復習
日本の農業のあるべき「カタチ」とは?
・需要に対して必要な労働力量があり、後継者も十分にいる。
・従事者の労働量が適当で、労働量に見合った収益が得られる。
・成果物の質が高く安全である。
・仕事が社会的に評価されている。
・アクシデント(災害、風評被害、冷害etc)への対応が整っている。
日本の農業において、これを実現する上で考える必要があるテーマとは?

  • TPPへの加入
  • JAの統括
  • 有益情報の入手
  • 高齢化&新規就農者不足
  • マーケティング
  • その他

ボトルネック(「効果×実行性×先見性」の軸で判断)は?

その4テーマ内でのボトルネックは?

  • 有益情報の入手

・国内の他の農家&海外の他の農家の生産情報の入手
・国内&海外における需要情報の入手
・消費者からのフィードバック

  • 高齢化&新規就農者不足

・新規就農に対する不安
・雇い先と就農希望者とのマッチング

・直販形式での販売
・成果物のブランド構築
・インターネットを利用した販売

  • その他

・農業への投資活性が低い点
ボトルネックの中で事業として扱うべき項目は?
A、国内の他の農家&海外の他の農家の生産情報の入手
B、国内&海外における需要情報の入手
C、消費者からのフィードバック
D、新規就農に対する不安&雇い先と就農希望者とのマッチング
E、果物のブランド構築
F、インターネットを利用した販売


2、システム案

  • ソフトウェア

・ブランド構築戦略の立案(IT不使用。直接会って話し合う)to E
・マニュアル、オーダーメイド作製の標準化資料したソフトの作製&提供 to D
・HP(成果物が販売でき、消費者からの声が書かれる掲示板)の作製&提供 to C,D,E,F

  • ネットワーク

・フレームが既に書かれている情報共有ファイル。我々と顧客である農業従事者が情報共有できる(生産予定・状況、求人情報が打ち込めるようにする) to A.B

  • その他(システム外)

・生産予定立案の時はFace to Faceの話し合いをベースにして行う。 to all


3、大まかな収益予測
labo資料参照。


4、顧客のターゲットセグメント
ターゲットセグメントを決定する上で、切り口が2つ必要となる。その案として、以下を挙げた。
・年商の規模
・営業利益の規模
・地域
・従事者の年齢
・農業従事年数
・扱っている品目(農産物or畜産物)
・資産規模
・法人or個人
専業農家or兼業農家
・トップ人材の性格(寛容or厳格、開放的or閉鎖的)
・インターネット使用経験


5、議論
「先に挙げた、ターゲットセグメントの決定に用いた切り口以外に、どのような切り口が考えられるか」
という議論テーマに対し、出たアイデアが以下。
・販売単価
・JAに依存しているか、否か
・(1つでも良いので)ある品目で大きなシェアを持っているか
・廃棄量

まとめ

事業の方向性やシステムのイメージが明確になってきた。しかし、具体的なターゲットセグメントの決定はまだできておらず、重要な点なので、次回以降はその決定と、具体的にどんな販路で当サービスの拡大を図っていくかいくか考えていく。

文責(室伏)